院長ブログ

2014年2月 6日 木曜日

CO2レーザーを用いた眼瞼腫瘤の摘出(蒸散)

CO2レーザーって何?と思われる方が多いと思います。

CO2レーザーは用途によってはかなりの優れものなので特徴を簡単に説明します。


 

CO2レーザー

 

CO2レーザーは切開部位に触れずにレーザー光線を離れた所から照射する事によって照射部位の水分を飛ばします。
これを蒸散と呼びます。

ハンドピースはシャープペンシルの様な感じでその先端に取り付けるピースからレーザー光線が照射されます。

ピースは直径0.4mmのものと直径0.8mmのものがあり病変の部位や大きさによって使い分ける事が出来ます。

レーザー光線の作用は蒸散ですが、切開のような使い方もできます。

0.7mm以下の血管であれば切っても出血が無い為に大抵の皮膚や皮下に出来た腫瘤(腫瘍を含む)の摘出時に出血が見られる事はありません。

メスや鋏での切開と違ってレーザー光線はピンポイントに患部を照射できるので傷口が小さくてすみます。

また顔面以外の腫瘤に対する処置は局所麻酔で実施できます。

ただ一つの欠点は熱が発生する為にメスや鋏で切った傷よりは治りがやや遅くなります。


CO2レーザーの腫瘤に対する処置の模式図を書いてみました。


 


CO2レーザーによる腫瘤の蒸散と摘出
 
へたな図ですが、分かるでしょうか?

小さな腫瘤や眼瞼の腫瘤などは蒸散のみで充分に対処できます。

大きな腫瘤は切り取りたい腫瘤の周囲の皮膚のみを蒸散させて切開の様に使用して腫瘤をごっそりと摘出します。

小さな腫瘤でも病理組織検査を実施したい時には摘出します。

出力・口径・照射距離を調節する事で最適な処置が可能になります。


それでは皮膚の腫瘤の摘出の一例をご紹介します。


 

頭部の腫瘤
 
17才のシーズー犬の頭部の腫瘤です。
局所麻酔のみでで摘出しました。



image1 image2

          術後                  摘出した腫瘤


 

術後4日目
 

術後13日目です。綺麗に治りました。

 

本題の眼瞼腫瘤の摘出に関してですが、摘出というよりほとんど蒸散です。

CO2レーザーの一番の本領発揮は眼瞼の腫瘤の蒸散だと私は思っています。


それでは眼瞼腫瘤の2例をご紹介します。

1例目は術前の写真を撮っていなかったので私のつたない絵で説明します。


 

上眼瞼の背側(皮膚側)に出来ていた腫瘤が眼瞼の腹側(結膜側)にも発生して眼板腺(マイボーム腺)の病変を伴った症例です。

まず結膜側の小さな腫瘤を蒸散しました。

次に眼瞼の皮膚側の腫瘤を蒸散してさらにその部位から結膜病変(眼板腺)に向けて蒸散を続けてトンネルを掘ります。


蒸散したトンネルを確認しているところ
 

目をつぶった状態で見るとこんな感じです
 


術後12日目です。


 

術後26日目です


 

次の症例です。

眼瞼のほぼ中央に腫瘤ができています
白目(眼球結膜)の充血も認められます

 

よく見ると結膜下に連続性の病変がまるでボルトの様に見られます
 

こんな風に蒸散しました
 

術後16日目です
 

術後26日目です。術前の白目(眼球結膜)の充血もなくなり本当に綺麗に治りました


 

写真撮影が苦手なシャイなBeeちゃんですが、無理やり撮影しました。
 

多分、男前に撮れてると思いますよ。

以上、CO2(炭酸ガス)レーザーでした。

 



 

 

投稿者 石原 | 記事URL

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