らんちゅうブログ

2015年7月15日 水曜日

続・奇跡の産卵

5月17日(日曜日)

いよいよ今シーズン最後の採卵に向けての準備の開始です。

大病をした本命魚のお腹は相変わらずカチカチで産みそうもありません。

性格上問題のあるもう一匹の雌のお腹は柔らかくなってきました。

雄はというと精子の出が悪そうです。

今回も性腺刺激ホルモンを使います。

レジェンドさんには今回は1,000単位を注射しました。

尾形ピカイチさんには前回と同様に500単位注射しました。

17日に性格上問題のある雌と雄達を合わせて18日には産卵はありませんでした。(いつものパターンです)

18日の朝にお腹の固い雌のお腹を確認しましたが固いままです。


この日は朝から急患が入り大変な一日となりました。

昼休憩の間に急いで産卵舟の寒冷紗と産卵藻を撤去して種魚達に赤虫を2ブロックづつ与えました。

そしてすぐに急患のエコー検査を実施して確定診断を下しました。

飼い主の方に十分なインフォムドコンセントをしていると夕方の診察時間になってしまいました。


 

お仕事中です

 


仕事を終えてクタクタになって帰宅すると産卵セットの事などすっかり忘れていました。

晩酌をしてテレビを見ているとすぐに睡魔がやってきてそのままうたた寝をしてしまいました。

そして目覚めたのが19日の午前0時30分でした。


その時に寒冷紗と産卵藻をセットし忘れている事に気付きました。

疲れはピークでしたが仮眠できた事で気力は完全に回復していました。

産卵藻をセットして最終確認の為にお腹の固いもう一匹の本命魚を掬いました。

え?

なんと諦めていた本命魚のお腹が柔らかくなっているではありませんか。

いそいそと産卵舟へ移動させてもう一度眠りにつきました。

4時に起床。真っ暗です。

懐中電灯で産卵舟を照らすと・・・・・・

そこには思わぬ光景が・・・

何とレジェンドさんががさっき舟に入れたばかりの本命魚を激しく追っています。

4時半には産卵が始まりすぐに発砲スチロールで人工授精を行いました。

かたや相性の悪い雌のお腹は何故か小さくなっていて・・・?でした。

その謎が解けたのは3日後でした。

人工授精の受精卵が見事に発眼したので産卵舟を洗って孵化舟にしようと寒冷紗と産卵藻を撤去すると・・・

寒冷紗の下から100%無精卵が山の様に出てきました。

最後まで呆れた雌で雄に追われる事も無く18日の昼から19日の午前0時30分までの間に勝手に卵を産み落としていたのです。


色々な偶然が重なって奇跡的に本命魚から採卵出来ました。



 

動画をどうぞ


その時の卵から孵った魚達です。

遅生まれで品評会にはサイズ的に厳しそうですが、雰囲気の良い魚になりそうです。














投稿者 石原

アクセス


大きな地図で見る
■所在地
〒653-0855
兵庫県神戸市長田区
長尾町1-7-14

■最寄り駅
山陽電気鉄道
神戸市営地下鉄 板宿

お問い合わせ 詳しくはこちら